フルミスト

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フルミストとは?

フルミストとは、鼻の中に噴霧するタイプのインフルエンザワクチンです。インフルエンザワクチンとは違い、同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等はありません。
活性を低下させたインフルエンザウィルスを鼻腔内に噴霧することで体内でインフルエンザ感染と類似した環境を作り、インフルエンザウィルスに対する免疫を誘導します。 また、国産不活化ワクチンとフルミストを1シーズンに両方使用していただくことも可能です(受験生の方などにお勧めです)。

2003年にアメリカ食品医薬品衛生局(FDA)によりアメリカで承認され、2011年にヨーロッパで承認されていますが、日本では未承認のワクチンになります。
当初は特に2歳〜7歳において注射型より有効と推奨されておりました。
アメリカでは、急性呼吸器疾患で救急病院を受診した生後6カ月以上の米国小児6879例を対象に、2013-14年に小児に使用されて働きが不十分だったA(H1N1)pdm09ウイルス株を改変したワクチンの2015-16年シーズンにおける働きを検証しました。
全インフルエンザ疾患に対するワクチンの有効性は全体で48%(P<0.001)であり2-17歳群においては、不活化ワクチンの作用は60%(P<0.001)でしたが、弱毒生ワクチンは5%(P=0.80)にとどまり、作用があるとは認められませんでした。

その後、2016年6月のアメリカCDCにおいてはフルミストより注射型のほうが有効という報告があり、アメリカにおいては推奨が外れました(2018-2019シーズンでは再び推奨となっています)。
原因は、クリニック内でのワクチンの保管温度が適切でなかったことなどが挙げられておりますが確定した理由はわかっておりません。
カナダ、イギリスなど他のフルミストを承認している国においては、継続して小児において有効と推奨されております。

当院では、2013年の開院以来、2016-2017シーズンを除き国内未承認医薬品の輸入代行会社を介してフルミストを導入してきました。
アメリカCDCでの発表を受け2016-2017シーズンは導入を見合わせていましたが、2017-2018シーズンからは再度導入をすることとしました。
その理由としては、
① アメリカでは推奨が外れたがヨーロッパ地域では推奨が続いており、地域により評価が分かれていること(2018-2019シーズンからはアメリカでの推奨も再開されました)
② 当院での開院以来の接種結果として、フルミストが有効であったと思われる方が一定数はいること
③ 過去にフルミストを接種された方々から、再開の要望をいただいたこと
があります。

ただ、注射型のワクチンと比較してメリットだらけのワクチンというわけではないことをご理解いただき、フルミスト接種をするかの最終判断はご両親/本人で行っていただきますようお願いいたします。

フルミストと国産不活化ワクチンの違い

<優れている点>
・通常インフルエンザウィルスが侵入する経路となる鼻腔で免疫を作るため、高い発症予防作用が得られる
・活性を低下させたウィルスで免疫を作るため、流行しているインフルエンザと異なる株に対しても軽症化してくれる
・2歳〜7歳で特に有効といわれている。
・鼻腔内に噴霧するため、疼痛刺激が少ない
・作用持続が長い
(フルミスト公式:https://www.flumistquadrivalent.com/)
(フルミスト:製品情報(英文)
https://www.azpicentral.com/flumistquadrivalent/flumistquadrivalent.pdf#page=1
(フルミスト:2015-2016シーズンについて
https://mfprac.com/web2018/07literature/literature/Infectous_Dis/InfluenzaEffectiveness_Jackson.pdf)

<注意するべき点>
・接種後、軽い感冒様症状(鼻水・咳など)を、約50%の方で認めます。また、微熱を含めて発熱を約10%の方で認めます。
症状の程度により、抗インフルエンザ薬を投与する場合がありますのでその際はご相談ください。
・フルミストは国内未承認ワクチンのため、当院で使用しているフルミストは輸入代理店を通して輸入したものとなります。国内認可のある医薬品については、使用によって事故が発生した場合、公的な機関からの補償を受けられます。
国内未承認ワクチンであるフルミストは、万が一の事故に対する公的な補償はありません。
接種する際はこのことをご理解いただきますようお願いします。
(※)https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/healthhazard/

接種対象となる方、接種できない方

<接種対象となる方>
・2歳以上、49歳以下
・8歳以下で、今までにインフルエンザにかかったことが無く、またインフルエンザワクチンを1回も受けたことが無い方は2回接種が必要ですが、他の方は1回接種になります(今までに1回でもインフルエンザにかかったか、1回でもインフルエンザワクチン(注射含む)を接種したことがある方は1回です)。

<接種できない方>
・2歳未満の方、50歳以上の方(有効性が実証されていません)
・5歳未満で今までに喘鳴を指摘されたことのある方、1年以内に喘息発作のあった方
・心疾患、肺疾患・喘息、肝疾患、糖尿病、貧血、神経性疾患など慢性疾患をお持ちの方
・免疫不全者と接触を持つ方
・アスピリン内服中の方
・妊婦、または妊娠の可能性のある方
・重度の卵アレルギーをお持ちの方(卵摂取でアナフィラキシーの既往のある方)
・過去4週間以内に、生ワクチンの接種をしている方
・他、医師が接種不適当と認めた方

負担金額

1回8000円(税込み)になります。
(自費診療になります。)